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主戦場のmasaccoのレビュー・感想・評価

主戦場(2018年製作の映画)
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慰安婦問題について、歴史修正主義者、否定論者として紹介されたみなさんの主張が、歴史学者や憲法学者のみなさんの主張により、ことごとく覆される演出がスリリング。
慰安婦として連れてこられた少女の像をサンフランシスコグレンデールに設置するしないで、市議会という公の場で、目良氏が元慰安婦のイさんの証言を否定し、議長に「恥を知れ」と嗜められてもなお、セカンドレイプを憚らない様子がおぞまい。
そして、設置したからという理由でサンフランシスコとの姉妹都市提携解消を申し入れた吉村大阪市長のことも忘れずにいたい。
元ナショナリストの日砂恵・ケネディさんが、自らの尊厳のために誤った認識を改めたのだという証言も印象的。
否定論者と日本会議をつなぐ人物が明かされた瞬間もゾクッとした。新しい教科書をつくる会などにも関わってる。
彼らが権力を持つ限り、同性婚も夫婦別姓もLGBT差別禁止も実現しないのだと悟り、暗澹たる気持ちになった。
自分の書いた本以外読まないという加瀬氏より、元日本軍兵士の松本さん、元慰安婦のキムさんの証言の方が信じられると思った。
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