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コカインを探せ!のdalichokoのネタバレレビュー・内容・結末

コカインを探せ!(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

罪と罰


いくつかの大きな動きがある。ひとつはリーマンショックだ。景気変動のあるとき、世の中の常識ずれてゆく。最後に暴露される謎があって、①語り部の嘘 ②警察の嘘 ③まだコカインが埋まっている。この③については警察が「やめておけ」というぐらいだから可能性は低い。となると警察も承知の上で①語り部が嘘をついていると想像すべきなのだろう。

『スカーフェイス』や『荒野の用心棒』が示される通り、この映画にはおおいに嘘がある。善良な建設会社の社長と家族。この暖かい家族の物語がリーマンショックで崩壊して、豪邸と別荘と車を手放してトレーラーハウスの生活となる。このどん底の生活を脱出するために、主人公はコカインの運び屋を引き受ける。そのコカインをさばく相手がなんとおとり捜査の警察で、主人公がコカインを運ぶところを取り押さえるのだが、情報を提供したのは顔を隠したチンピラだ。

つまりこの話は全く整っていない。

『ライフ・オブ・パイ』にも似た、何かあるぞ、と思わせて必要以上にあおる展開。『羅生門』にも似た複数の証言が全く異なる内容で混乱を呼ぶ。」真剣に見れば見るほど混乱を呼び起こす内容である。
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