まりぃくりすてぃ

いつくしみふかきのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

いつくしみふかき(2019年製作の映画)
2.0
ずっとギャァギャァしてる映画。音楽もうるさい。各俳優に地力と輝きはきっとあるんだけど、各キャラが (運命の十字架を背負ってはいても) 葛藤らしい葛藤を抱えず、父は「生きたいように生きて死ぬだけ」、息子は「社会と自分との関係にピンと来ないまま苦しむだけ」、母は「被害者気分だけ」、叔父は「憎悪だけ」、牧師は「うまく仕切りたいだけ」で、誰ひとり本質的成長のチャンスを作者から与えられてないみたいだった。一人ひとりが半ば寓話的 (類型的) な大袈裟さでしか生かされてないわりには、切実さの現実味を出すべく役者たちが真面目に張り切っちゃってる。それもあって騒がしいんだね。部分的にユーモアがあって、また切れ切れながら興味深い展開で、それらには好感。