た

エンボクのたのネタバレレビュー・内容・結末

エンボク(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

エンボクシリーズにまさかの4作目があったなんて知らなかった。
でも今回は遠藤憲一さんじゃない。大好きな板尾創路さん。それだけでもうテンション上がった。遠藤憲一さんも好きだけど。

板尾さんはエンケンさんのようなアクティブなクレイジーさではなかったね。もっとしっとりした、湿度が高くてゾワゾワするようなサイコだった。
話もこれまでのエンボクと違って、割とジトジトした感じ。コメディ要素は無いに等しい。

2人のクニさんは色々と真逆だね。
遠藤クニは、エンボクを建前にほぼ快楽をメインにワクワクしながらエンボクをしていたけど、板尾クニは復讐?後悔?からエンボクをしていたし、遠藤クニのsexはうるさくて明るくて勢いがあったけど、板尾クニは普通に官能的というかコメディ要素0のsexだったし。
それから遠藤クニはメイクをしてたけど、板尾クニはしてないし、遠藤クニは元ヤクザで、板尾クニは現役の警察官だった。ほらね!
共通点と言えばエンボクレギュラーメンバーの拳銃くらいかな。あれって誰かの趣味?

自分なりにちょっと考えてみたんだけど、板尾クニの娘さんは、自分から援交を持ちかけたわけじゃないんじゃないかな。完全に妄想だけど、娘さんはいじめられていて、自分も援交をやってるクラスの女の子に脅されて、お金だけ搾取されるために援交の現場に行かされ、そこで酷い目に遭ったのかなと。
だから板尾クニは援交をする女子高生が憎くて、エンボクをやってたんじゃないかって思わないと、正直自分の中で辻褄が合わない。
だって娘が援交で酷い目に遭って自殺に追い込まれたのに、同じ事を自分も女子高生にやるって不思議な気がするから。私が板尾クニなら、どう考えても買ってる男たちに復讐しようと思う。
でももしそうなら作中で触れるか…やっぱり分からない。
あるいは板尾クニが「娘の自業自得でもある。だから娘のような被害者を産まないために、女子高生を援交できないようにしよう。」みたいな妙な発想に至ったのかもしれない。そっちの方がシンプルかな。

それにしても板尾さん良かったね。
本当に声がセクシーなんだなあの人は。ゆっくりした落ち着きのある喋り方と低い声。特有の余裕と説得力があって、これだけでつい言う事を聞かなきゃって気になる。
しかもお巡りコスって。拳銃って。
私の好みを詰め込みすぎてる。罠かと思った。

手下3人の前科持ちクニのエンボクは微妙でしたね。
遠藤クニの足元にも及ばない。
でもキャラ的には好き。バランスが取れてる。
ちょっとイケメンで元気いっぱいの若者と、やや頭が切れるリーダー役と、コミカルで抜けてるところのあるおじさん。いいね。
た