おなべ

最強殺し屋伝説国岡 完全版のおなべのレビュー・感想・評価

3.7
◉映画監督の《阪本裕吾》が、殺し屋を生業とする男〈国岡〉の日常に密着したドキュメンタリー作品。「殺し屋」と聞くと、世間を仮の姿で偽りながら、心休まる事もなく精神を削りながら依頼をこなすタフな仕事…というのがファーストインプレッション。アメリカの諜報機関やロシアンマフィアでもあるまいし、そんな殺し屋業が平穏な日本の日常に馴染むわけ…馴染んでる⁉︎

◉『ベイビーわるきゅーれ』の《阪本裕吾》監督作品。主演は《阪本》組いつメンの《伊能昌幸》。本作では、日常に溶け込んだ異色の殺し屋を演じており、ボクシングや柔術などの格闘技経験を活かして迫力のあるアクションを自らこなしている。

◉まず、設定が斬新で面白い。「男子高校生の日常」ならぬ「殺し屋の日常」をドキュメンタリーとして、それも映画監督の取材と称して撮る設定は今までになく、序盤からかなり引き込まれた。

◉序盤〜はシリアスかコメディかも分からず、その異色な世界観を静観。その後、日常に馴染みすぎた国岡に可笑しさが込み上げてきて、思わず笑ってしまう場面がチラホラ。中盤〜終盤は刺客がたくさん登場しアクションメインの展開に。そのアクションがこれまた凝っていて、なかなかの熱盛。

◉おそらく観客に突っ込ませるように、あえて突っ込み所を点在させているんだろうけど、とにかく各々の異名がダサかった(殺丸etc…)。












【以下ネタバレ含む】













◉ホワイトベアーの登場あたりから、少し学生映画のノリとカメラ割が目立ち、作り込みが荒くなった感じがしたため少し減点。
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