深海ワタル

LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘の深海ワタルのレビュー・感想・評価

LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘(2019年製作の映画)
4.3
ルパン(作品ではなく、人物)は、峰不二子の存在で3割増し、5割増しにカッコイイ男になるのだと再認識する映画でした。
ルパンと次元のバディ感もたまらないのですが、誰よりも“一人”で、圧倒的に美しく格好いい不二子ちゃん、最高。
かの名曲内に「男には自分の世界がある」という有名な歌詞がありますが、この映画では、“女の美学”を見せてもらいました。

不二子がすてきなのは、美貌や色気や頭脳だけでなく、自分の魅力を知り尽くしていてかつ、自分の欲望に忠実なところ。
彼女は、目的のためにいくらでも嘘をつきますが、自分に嘘はつかない女です。その不二子が、今作で自身がどうしたいのか、すべきなのか葛藤するは見所のひとつ。

シリーズを通して思うことですが、ルパン一味と獲物が被ったり、現場が被って共闘(利用?)することがあっても、最後に一人で颯爽といなくなる不二子ちゃんは誰よりも男前。1960年代、70年代にこの自立したヒロイン像を作り上げたモンキー・パンチ先生に改めてハラショーです。
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