家族を失い、恋人とも微妙な関係で、精神的に不安定な主人公。村人たちが陽気に踊る、楽園のような雰囲気のホルガ村。トラウマ級に衝撃的なグロい描写。
観てる方も混乱した気持ちになって、形容するのが難しい作品だと感じた。
『ウィッカーマン』や『ヘレディタリー』に通じる要素があって面白く感じたし、明るいのに不気味で怖いというのはわりと新しい体験だった。
初見では何を伝えたいのかよくわからなかったけど、アリ・アスター監督のインタビューとかを読んで、ちょっとすっきりした。
監督曰く"この作品は、ホラー映画とも言えるし、失恋映画とも言えるし、おとぎ話とも言えるし、ブラック・コメディとも言えるし、居心地の悪い映画とも言えるし、成長物語とも言える。"
観客を不安がらせたり混乱させたりするような演出だし、内容的にも混乱するけど、その混乱も含めて、観る人それぞれの感じ方で楽しんでほしいことらしい。
監督が、自身の失恋の経験をもとに、この作品を作ったと語っていて、ちょっと面白かった。
それを知ると、この作品のメッセージ的な部分もなんとなくわかるし、この作品はハッピーエンドだと言う理由も納得できる気がした。
