このレビューはネタバレを含みます
美しすぎるホラー映画って感じでした!映像美とストーリー展開の面白さで夢中になった!…でも好き嫌い分かれそうだなって他のレビュー見て思った。笑
気になってたけど怖そうで観に行けなかったミッドサマーが、ついにNetflixで配信開始!ということで観てみました。
☆家族を亡くして悲しみにくれる女子大生が、同じ大学の恋人や友人らと一緒に、スウェーデンの村で「90年に一度行われる祝祭」を見に行く。美しい花が咲いていて、笑顔で陽気に迎えてくれる楽園のように見えたが、実は祝祭が全ての悪夢の始まりだった…というお話。
約2時間半のわりと長時間の映画だと思っていたが、実際は見始めたら本当にあっという間。面白かった。
本作が面白いのは、「スウェーデンの村の9日間の祝祭」という「時間」と「空間」が極端に限定されているシチュエーションじゃないかと思う。
ホラー系あんまり見ないですが、ホラーのジャンルって、密室モノとか、見ちゃいけない、音立てちゃいけないみたいなの多いじゃないですか。ミッドサマーは全部入ってるな〜と。
映画の時間軸はすべて村の祝祭に合わせて進む。しかもあの村は、昼も夜も分かりづらいし、独特の文化があるし、ダニーら旅行者にとっては非日常である。
ストーリーが進むにつれて、この村どうなってんの?!と没入していけばいくほどあちこちでヤバいことが起こりまくるんで、マジ怖っ!ってなりますね。
個人的に面白かったのは、ダニーとクリスチャンがどんどん村の文化に染まっていってしまう流れですね。カルト教団にハマってくみたいで怖かった。同じ衣装を着て同じもの食べて、同じ文化を共有していくうちに、最後にはヤクの幻覚でおかしくなって最後には運命共同体と一体化しちゃうみたいな…。
でもその一方で思ったのは、ストーリー的には怖かったけど、この映画の世界観は一つの文化を見てるようで美しいということ。
映画ではスウェーデンの村っていう設定になってるけど、昔の日本とか世界のあちこちでは豊作祈願とか大地讃頌の儀式だったわけだし、今でも風習で残ってるとこもある。そういう文化の多様性というか歴史を受け入れることの大事さも身に染みる映画でした。
結局、村の祝祭を通じて、ダニーは過去とか悲壮感を浄化できたんじゃないかな。最後の笑顔ってそういう意味?って思いましたね。