先にヘレディタリーを鑑賞済みで、なんとなくこの監督の傾向は分かっていましたので、話題になっていた頃よりは期待値を下げての鑑賞でした。
あちらは強烈な表現が序盤に凝縮されていたので物語に引き込む力は強かったものの、尻すぼみに終わってしまった印象でしたが、こちらは色のコントラストによる美しさのお陰で終始飽きずに見ることが出来ました。
グロテスク度に関しては低かったです。
耐性が全くない方はキツイかもしれませんが、普段からサスペンス・ホラー系の洋画を見る方は全く問題無いと思います。
やけに作り物チックで、気持ち悪いとも何とも思いませんでした。
村の命についての考え方や文化は良かったです。
私は住みたくないけど、納得はできました。
ただ連れて行った男、みんなに話は通しておけよと思いましたけどね。
あんな崇高な精神を持っていながら、結局は猫騙し的なやり方で外から人を連れて来ているのは残念です。
どうせなら話を通して、人の死ぬ所が見たいサイコパスや好奇心だけで行動する愚かな若者なんかが巻き込まれて、こんな筈じゃなかったのに…みたいな絶望感がもっと欲しかった。(個人的に)
何度も他作品を持ち出して申し訳ないけど、ヘレディタリーといい、絶望的な状況のはずなのに何故かあまり絶望感がないんですよね。
微妙にコメディチックで変な笑いが出るというか。
あと基本的に、公式で解説や考察を出してる映画は大したことないと思ってます。
映画の中で視聴者側に伝わらないどころか考察する余地も与えないってなんなの?
まぁそんな感じで、思ってた通り騒ぐほどでもないなって作品でした。