この映画に高評価をつけると人間性が疑われそうな気もするが、、個人的にかなり好きな部類の作品。
カラフルで美しく、時に切なさも感じさせる澄んだ映像。ホルガ村の住人たちの独特の発声や歌、整然とした動き、など、非常に芸術的で、大昔に観たコンテンポラリーダンスを思い出した。
ストーリーは、彼氏に依存する心理学専攻の女子大生ダニーが、両親と妹を亡くし、ショックから立ち直れないなか、彼氏の仲間たちが計画していたスウェーデン旅行に空気を読まず同行、夏至祭が行われるホルガ村で様々な出来事を体験する、というもの。
随所に描かれる不気味な絵や文字、不自然なほどの色彩の鮮やかさ、、とビジュアルばかりに目がいっていたが、観賞後に解説を読んだら様々な仕掛けがあったり、元ネタ映画が豊富にあったりと、めちゃくちゃ深い作品だったんだなと知った。元ネタ映画を一通り観てから、再鑑賞したい。
ちなみにグロ描写は、私はそこまできつくなかった。何もかも現実離れしているもんだから、アート？！って感じで「うっ・・・」とは思わず。しかし個人差があると思うから、苦手な人は覚悟した方が良い。
一番印象的だったのは性交シーン。監督の想像力に脱帽。あの瞬間、演じているのは人間なのに、彼らが人間であることを忘れ、精霊か何かに見えた。そんな自分に気付いてちょっと笑ってしまった・・。
