Schiele1918

ミッドサマーのSchiele1918のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

婚姻、交接、生と死のサイクルが自然の中、人間の中に再現され、グロテスクな入れ替わりの祭りの中に再現されていく。
非常に楽しめる映画だけど、実際にこういった伝統を守り伝えていくには長い90年という二世代以上の間隔や巡礼の経験で外部に触れざるを得ない点など、生活の維持が難しそうな白夜の村での信仰の継続は極めて難しいのでは?という疑問もあった。
夏至のたびにある程度この祭りの縮小版、72歳の軛での転生儀式を行うのと、外部から稀人を贄として用いるのでは心理的なハードルが超えられるのか不安になる。
また、近親姦で預言者を産み続けるにはそもそも短命で遺伝病も発現しやすいのがネックになりそう。

とはいえ、今後もこの素晴らしい伝統が続いて、豊かな実りの夏と厳粛な閉じられた冬の世界が存在し続けますよう。

“調査し、記録し、自分の名前を添えて白日に曝す”という行為はどんなときも「己自身もまた見られている」という事を忘れずにいたい。
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