このレビューはネタバレを含みます
完全な個人的な感想です。映画の素晴らしさを損ないたくないので、念のため。
伏線やアイディアは素晴らしく、感心するばかりでした。
狂気の沙汰に満ちたあの狭い世界で、後半の怒涛の疾走感は特に素晴らしく、そして主人公は最後、完全に狂人に完成させてしまうのだから。これはもう、救われない。いい意味で。
あそこで、クイーンとして完成させ、村人が悲しみを受け入れ共感し、それでこそこの映画のヤバさのレベルを上げた。すげぇな。
精神安定剤のようなものをそもそも、身内が亡くなる前から、主人公の女の子は飲んでたし、乱れやすい中という設定もすごい。
しかし、現存する民族などで似たような価値観で生きているものは、世界に現存しないのだろか、気になった。
この映画は、強烈ですね。
ただし、いくつかの点で、個人的なマイナス。
性的描写はギャグにしか見えず、イカれてるとはいえ、性交渉中の周りの裸の女性のダンスは狂気の沙汰にしても、盛り上がりにかけたこと。。
もうひとつ、これはもう映画の良さであり仕方ないが、序盤に妹、両親が亡くなるという映像とその下り全てが私には見るに堪えないものだったこと。これは大きい。
妹が双極性障害だそうですが、自殺率が高い疾病だといいます。私自身、つい最近発達障害だと判明し、更に二次障害として鬱症状をたびたび感じることから、全く他人事に感じられず、本当に見るのが辛かったですね。死を意識なんてこともあり、妹さんさんの感情がとても手に取るようにわかり、すごくリアルすぎました。
これは、完全に私自身の問題で、映画の良さに関係はせず、最初に申し上げたこの映画の本当に素晴らしいアイディアと伏線の上で成り立つ、ハンパではない作品だということには変わりないです。
製作会社A24がミッドサマーが原因で別れたカップルに3ヶ月間無料のセラピーを提供するなどしていたようです。今もしているのだろうか。どれだけやばいんだ。笑
この映画を製作しているA24という企業、他の作品含めて、凄まじいのも初めて知った。数年前のムーンライト、レディバード、ヘレディタリー、そしてたまたま先日友人に勧めてもらいめちゃくちゃ楽しみにしているフェアウェル(2020年4月公開)など、良作と呼ばれてる作品が並んでいる。なんだこれ。
今後も注目ですね。
フェアウェル早く見たい。