萌える闘魂

栄光の萌える闘魂のレビュー・感想・評価

栄光(1926年製作の映画)
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巨匠ウオルシュ監督のサイレント戦争活劇。活劇としたのは喜劇的側面もあるからだが、作中二度にわたる戦闘場面特に後半に展開される部分は数百人規模の兵士を使い森や戦場を右から左に前進させ、塹壕戦も含めた迫力のあるものになっている。夜戦が主なため夥しい閃光や白煙、土埃が画面を覆い尽くしたりするので見づらい感じも多少あるがウオルシュ監督のダイナミズムが発揮されていると言えるだろう。戦闘場面以外ではサイドカーがひっくり返る場面があり、かなり危険なスタントだったのではないかと思われるが、どうやって撮影したのか不思議な場面である。戦闘場面では当時の特殊効果を使用した箇所もあるかもしれないが市街戦のオープンセット、軍隊の進軍や行軍の臨場感も十分に表現された作品である。余談になるが森の行軍場面はほぼ同時期のキング・ヴィダー監督の「ビッグパレード」とよく比較される。