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ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~のYYamadaのレビュー・感想・評価

4.0
【実話に基づく傑作映画たち】
 ~事実は小説より奇なり

◆ベースとなった史実
〈学校施設の白人・黒人「統合」〉
 ~「人種隔離政策」緩和 / 1971年
・場所: アメリカ/ノースカロライナ州
・人物:
 アン・アトウォーター(公民権運動家)
 C・P・エリス(KKK幹部)

〈見処〉
①わずか半世紀前の出来事と思えない
 実話に基づくストーリー
・『ベスト・オブ・エネミーズ 〜価値ある闘い〜』(原題:The Best of Enemies)は、
1996年のノンフィクション小説『The Best of Enemies: Race and Redemption in the New South』を原作とした、2019年に製作されたドラマ映画。日本では劇場未公開作品。
・舞台は、人種隔離政策が続く1971年のノースカロライナ州ダーラム。黒人専用の学校が火災に見舞われたことから、白人・黒人の教室を統合する必要性がありながら、それに異を唱える住民とそれを支持する住民たちの対立は深まる一方であった。・事態を重く見た役所は黒人活動家、アン・アトウォーター(タラジ・P・ヘンソン)とと白人のKKK幹部であるC・P・エリス(サム・ロックウェル)をを招いて協議の場を設ける。
・正反対の立場でありながら、アトウォーターとエリスは共にブルーカラー層の出身で、家族トラブルを抱えているという共通点を持つ2人は、奇妙な友情を育んでいくが…。

②結び…本作の見処は?
知名度の低い作品ながら、余韻溢れる終盤は、まさに「掘り出し物の佳作」!
○: 対立していた2人が次第に歩み寄っていく姿を、主演二人のリアリティ溢れる演技で表現により、胸を打たれる作品に仕上がっている。とくに終盤の「投票シーン」と「ガソリンスタンド」の描写は、胸を熱くされる。
○: わずか50年前とは思えない実話。根深い社会格差を描くための題材に合致している。
○: 『スリー・ビルボード』同様に、サム・ロックウェルによるクズ人間の覚醒ぶりが
▲: ちょっと長い。。
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