Kazukidz

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~のKazukidzのレビュー・感想・評価

4.1
肌の色は違えども血の色は皆一緒



黒人への人種差別問題が色濃く残る1971年ノースカロライナ州ダーラム。人種隔離政策により、黒人、白人の教室は別れていた。そんな時、黒人教室が火災に見舞われ、教室統合をめぐる討論会が行われるが、溝は深まるばかり。黒人女性の活動家アンと白人KKK幹部エリスを招き協議が行われ、誰もが交わらないと思っていた中、その協議の過程において、正反対の立場でありながらもお互いに感情を共有して、ダーラムの未来は大きな変革を迎える。


素晴らしく心に突き刺さる物語。圧力や立場に負けず立ち向かう黒人女性活動がアン役を見事に演じ切ったタラジ・P・ヘンソンの熱演しかり、サムロックウェルが演じるKKK幹部エリスも変化を恐れず自分の意見や心情を語るシーンは涙ものです。KKKの衣装と黒人女性が対面するシーンや差別発言が繰り出される討論会など、人種差別に無頓着な我々が観てもはっとさせられるシーンはいくつもあり、そこに戦ったきた人々がいたんだなと実感させられる。"勇気ある行動は勇気を生み出す原動力になる"事を教えてくれる作品です。
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