不死鳥の川

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~の不死鳥の川のレビュー・感想・評価

3.7
人種別に分かれていた学校の統合を巡り、公民権運動家の黒人女性と白人至上主義の白人男性との間に芽生える不思議な絆を描いたドラマ映画。

2023年57本目。

70年代のアメリカが舞台なので、当然まだまだ人種差別が色濃く残っていた時代なのですが、ここには「1人の人間として接する」という至極当たり前な姿があります。しかしそれがどれほど尊いものであるかも逆説的に感じてしまう悲しさも秘めています。

テーマは明白なわけですがあまり堅苦しくなく、主人公のアンとエリスの軽妙な掛け合いがいいアクセントでした。最初は毛嫌いしていたのに些細なことから距離が縮まり理解しようとする姿勢に変わっていく様が自然に描かれており、素直に受け取ることができました。

サム・ロックウェルはここでも役得ですね。
不死鳥の川

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