『バックドラフト』の時にも書いたが、男の子として憧れる職業、“消防士”。
彼らの火の海へと飛び込む勇敢さ、人命救助のエキスパート、危険な現場をギリギリのところで踏ん張るタフさ、そして、怖かろうが危なかろうが何だろうが先に救える命があるなら前に進む勇気。
時に無謀と履き違えると途端に仲間も自分も命を落とす過酷さ。
どこにどんな危険があるのかもわからず、手探りで探し当てても必ず救えるとも限らないやるせなさ。
前にも観たことあったけど、今やっと『炎の“メモリアル”』、“メモリアル”の意味がわかった。
この作品は、冒頭のホアキンフェニックスが滑落する現場が最後につながり、滑落で負傷しながら足掻いている間に、彼が新米から今に至るまでの出来事を振り返る構成。
故に、“メモリー”、“メモリアル”。
消防士を描く名作『バックドラフト』。これとはまた違った描き方と、消防士の生き様があった。
勇敢でも、命知らずでも、無謀でも。
消防士にも命があり、仲間がいて、家庭があり、1人の人間。特別な力を持つスーパーヒーローではない。
そんな壮絶で凄惨な火災現場を描きながら、等身大の人間である消防士を描く。
音楽もキャッチーで耳馴染みが良く、ホアキンフェニックスとジョントラヴォルタの真っ当なハートフルな演技も観られる。
今更タイトルの意味もわかったから前に観た時よりも少し感動した。
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