ヤスマサ

ミッション:8ミニッツのヤスマサのレビュー・感想・評価

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)
4.0
列車爆破事件犠牲者の意識に入り込むミッションに、米軍コルター・スティーヴンス大尉(ジェイク・ギレンホール)が 挑むSFサスペンス・ホラー。
ラトリッジ博士(ジェフリー・ライト)によって開発されたプログラム「包囲された城」は、死亡した人の脳に残る最後の8分間の意識に入り込むというもの。
スティーヴンス大尉は、シカゴでの爆破テロを未然に阻止すべく、その6時間前に起こった列車爆破事件に「包囲された城」を使って、限られた8分間を繰り返し犯人を探す。

スティーブンス大尉は、荒唐無稽なプロジェクトに半強制的に駆り出されたものの、早々に順応していく。
そのスキルの高さが故か、全て脳が作り出した幻想であることを理解し、ある種のパラレルワールドであることを知る。
そして不条理な現実を突きつけられる。
これは「生と死」に向き合うストーリーなのだ。
思い残すことのない安らかな死を迎えることや、「死」によって訪れる次世界での救いを表現している。
それは「解脱」とも言えるのではないか。
爆破テロ犯を突き止める捜査は、差し詰め「解脱」のための「修行」のように見える。
悔いの無い「死」、また「贖罪」の向こうに、永遠なる「浄土」「救い」が待っているのだ。
ストーリーの哲学的展開に厚みを感じながらも、衝撃な現実の表現に引き込まれてしまう興味深い作品。
…飽くまで私見だけど。
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