子供をもうけようという提案に、
妻であるジヨナは『私は人生が変わる』と言った。
夫であるデヒョンは『僕の生活も変わる』と言った。
この意識の差、ものすごく腑に落ちました。
デヒョンはとても優しい夫でしたが、
『結局私だけが闘ってる』
ジヨナからこのセリフが出てくるのも頷けます。
子育て中の孤独感。
油断するとすぐに欠落する自己肯定感。
アイデンティティが失われていくような気がする恐怖感。
復職しようとした時の八方塞がり感。
私も経験するまでわからなかったです。
世の中って、経験してみないとわからないことだらけだと思います。
それでも、
丁寧に描いた作品を観て擬似体験することで
その立場の人の心情を想像して寄り添うことが出来たら…。
この映画は女性の生き辛さに焦点を当てたものですが、
男性目線の作品も観てみたくなりました。
そして、
『82年生まれ、キム・ジヨン』というタイトル。
映画を観た後に噛み締めて、
ちょっと泣きそうになっています。