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82年生まれ、キム・ジヨンのTAMUのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
3.8
もっとも見る前から分かってはいたが、『82年生まれ、キム・ジヨン』とは、82年の同姓同名国内1位、つまりは平均的な韓国女性を描く作品。

のはずが、キム・ジヨン(チョン・ユミ)がどすっぴんのシーンを含め美しく、旦那はコン・ユだから、説得力に欠ける点が残念w

ここはひとつ頑張って、本作ではスカーフを使い機転を効かせた女性、調べてみたらこの3年で映画14本ドラマ10本に出演している、みんな大好きヨム・ヘラン先輩主演だったら、より深みが増して世間の共感は強かったかも。(76年生まれ、ヨムヘラン)

旦那はユ・ヘジンで、口は達者、人の話を親身になって聞いてくれない的なw

そういう意味では共感しずらいと思いつつも、現在のキム・ジヨンを形成する幾多のエピソードは原作同様身につまされるものがある。

色々描かれる中のひとつ、デヒョン(コン・ユ)の会社に託児所に預かってもらえず子連れ出社した女性がいたが、そんな光景はウチの会社では見たことない。
既に韓国よりも遅れているのかも。。

まぁ、韓国や日本社会は女性に犠牲を強いる前提で成り立っており、育児は女性のキャリア形成にマイナス面が多いのだが、一方で育児こそが最重要と考える女性、男性もいるだろう。

特に男性だってキャリア形成になんの興味もない人は多いし、料理が得意な人も増えている。女性が声を上げたことで、うまいことバランス取れる世の中になることを期待。

ところで、本作はアクションやサスペンスが関与しないことから、ストーリーの推進力はややもすると弱くなるところ。
だが、さすがと言うべきか、チョン・ユミ、コン・ユが見せる演技は微妙なニュアンスが伝わり魅入ってしまう。

脇を固める俳優陣も、コメディ的要素は排し、まさに芸達者で層の厚さに感心。

もちろん本作は監督も女性。女性の監督作品を最近見かけるし、どんどん進出してもらえば、韓国映画の世界が更に広がる気がします!
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