半身不随の中年男性と、若い外国人家政婦との間に生まれた絆を描く。
彼女が車椅子の後ろに乗って、疾走するシーンが好きだった。
監督は、そんな場面を実際に街で見て、
それをきっかけに2人の物語を描きたいと思ったのだという。
2人のささやかな幸福感が、暖かな風のように伝わってくる。そんな素敵なシーンだ。
不幸な事故により体が不自由になり、
妻や息子ととも離れ離れになって、
夢を抱くこともなかった主人公。
そんな彼が、一生懸命に働き、前を向き続ける家政婦との出会いによって変わっていく。
彼女の夢を応援することが、彼自身の夢になっていく。
1人の人との出会いが、こんなにも人生を変えることがある。
力を与え、輝かせることがある。
人と出会い、心が通じ合う経験って、
他の何にも変え難いくらい幸せなこと。
あの2人、ずっと親交を続けていくよね。
きっと。
そんな未来に思いを馳せながら。
素敵な作品でした。