ピンポンの人出てるー!!
善意100%の映画。
この手の話は大概嫌いなのだけど、
この映画は良かった。
善意も信じてみる価値があるかもしれないと思わせてくれた。
二人の俳優が全然嫌味じゃない。
偽善を感じさせなかった。
弱い立場で言ってるからか、押し付けがましくないからか、
希望を信じているものの、上を向こうぜみたいな強さではなく、
上目遣いくらいの自信のあまりない上向き感が良かったのかな。
希望100%じゃないからいいのかな。
国籍が違い、言語が違うということが大きいような気もする。
コミュニケーションが物理的に滑らかにならないから、
なんかお互い注意深さがあって、丁寧。
これは日常生活にも言えて、日本語を流暢じゃなく喋る外人さんが、
みんないい人に見えるのに似てる。
二人が淪落する背景を、案外しっかり描かないところが逆にいいんじゃないかと。
しっかり描くときっともっと、感情を揺さぶるような作品になったのかもだが。
でもだからこそ、この作品は穏やかで、しみじみと心に響いてくる。
公園でおじさんと、その後輩?友達?に差し込む光がなんと優しいことか。
いつもより早く進む車椅子が少し寂しい。
香港のマンションはなぜかいつも味がある。