ヒノモト

紅い服の少女 第一章 神隠しのヒノモトのレビュー・感想・評価

3.6
「哭悲」「呪詛」など立て続けに公開されている台湾ホラー映画の新作を観てきました。
第一章神隠し、第二章真実が独立した映画になっていて、続けて鑑賞しました。

第一章は純粋にホラーとして無難に面白いのです。第二章は映像表現としてはエンタメしていて面白いのですが、紅い服の少女の正体を知ると、女性または少女が虐げられてきた歴史的背景が見えてきてしまい、そこに現代的な配慮が施された展開を迎える終盤は、その気の使い方自体が余計に見え、ホラー表現を使って落とし込む場面は萎えてしまう要素となって、ホラー映画として楽しめず、親子愛やハートウォーム要素は逆効果に感じて、少し残念でした。

まず、「第一章 神隠し」について
元となった台湾の都市伝説を映画化した作品で、連続失踪事件の当人を収めた映像の片隅に見知らぬ紅い服の少女が映り込んでいるというもので、その映像にて少女が当人を連れて行くように見えることから、主人公イージュンは人を惑わす魔物の仕業ではと探り始めるというお話。

前半はジャパニーズホラーのようなじめっとした怖さがあるのですが、その正体をCGで表現する部分は西洋的クリーチャーのようで、具現化されると怖さは半減してしまうところはありました。

後半は何が真実で、何が幻覚なのかをあえて分かりにくくしていて、終盤では事件が解決したように見せかけて、実は‥となるところから、第二部への引き継ぎの意味は果たしていると思いました。

祖母や恋人がさらわれてしまう主人公イージュンを演じたアン・シューさんがハーフでちょっと見惚れるくらい綺麗な方なんですが、この方が第二章でどうなってしまうかは、見所ではありました。
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