TAMU

フェアウェルのTAMUのレビュー・感想・評価

フェアウェル(2019年製作の映画)
4.0
ハッ、ハッー!て、映画館出たら言いたくなるw
コレはいい。他者への思いやり、異文化理解、最近のアメリカが忘れかけていたものが詰まってて嬉しくなる。

N.Yに住み、30近いが、未だ何ものでもないビリーに訪れた祖母ナイナイが末期のガンであるとの知らせ。いてもたってもいられないビリーは中国へ旅立つ。病気のことを知らない祖母に真実を打ち明けない、両親からキツく言われた約束を胸に秘めて。

アメリカ目線で見た中国あるあるが散りばめられた本作。アジアあるあるなのかと考えたり、日本と違うなと思ったり、ドラマ細部まで色々と楽しめる。

ちなみに、中国の墓参りでは花を供えたり、お線香あげたり、拝むのに手を合わせたりしてなかった。知らんかった。
お願い事して頭下げてた。その後、紙燃やしてたけど、あれ何?

主な舞台は北京でも上海でもなく、長春。中国北部、ググってみたら、古くは満州国の首都、新京、らしい。
近代的な町の中心部と、少し古びたアパートが立ち並ぶ郊外、激動の発展についていけない街の色合いの雑な感じが愛おしい。

主演のオークワフィナを始め、キャスト陣が一様に素朴。だからこそ惹きつけられる演技に没入感あり。中流家庭の物語。オークワフィナに失礼だが、大スター感が無いのが良い💦

ビリー(オークワフィナ)のやや猫背で首が前に出る感じの歩き方って演技なの?
なんか、こんな感じの子いそうだなー、って。
あの終始、眉間にシワを寄せながら考えてる感じが可愛くて親近感湧くw

テーマは重い部分はあるが、笑いで包み、後半は何やら秘密を隠す組織感すらあるファミリー。こうして、面倒くささ半分、愛しさ半分の絆が深まっていく。

大人になるってこういう時だったのかもなー、とラストシーンを見つめながら。
こういうことってあるよね、に色々記憶が呼び覚まされる。

ところで、唯一登場する日本人のアイコ(みずはらあおい)さんをググってびびったけど、こちらはモデル。IQが高すぎる人、国際MENSA会員。超素朴な感じだったけど全然違う💦
これからも頑張ってほしい!
TAMU

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