ぴろぴろ

フェアウェルのぴろぴろのレビュー・感想・評価

フェアウェル(2019年製作の映画)
3.8

癌で余命わずかな祖母のために【偽の結婚式】を口実に親類縁者たちが集う。   アメリカ育ちのビリーは、正直に余命幾ばくもない真実を祖母に話すべきではないかと考えるが…
アメリカと中国、2カ国のルーツを持つビリーのアイデンティティを織り交ぜつつ家族の温もりや、時にちょっと笑える慣習なんかも見せる。
告知についての考え方は国、文化や死生観、宗教でも異なるだろう。   日本だって2、30年前くらいまでは、医者は最初に家族に告げて「本人にはどうしますか?」って聞いてたし、本人には告げないのが当たり前だった。  私の祖母は病名は知らずに逝った。 
親戚が集まってワイワイ楽しく過ごした祖父母の家。  帰る時に見送ってくれた今はもういない祖父母の笑顔。  鑑賞中、色々思い出してノスタルジックな気持ちになり、中国と日本はやっぱり近いんだなぁと思っていたら、アメリカ映画だったんですね。
映画の中で描かれる家族の思いやり、優しさ。   同様に家族故の煩わしさ。  ごく普通のありふれた日常、最後の温かい時間。  自分にも身に覚えのある空気感。
帰国を前に見送る祖母と、孫の姿に2人の胸の内を想像して、そして車内のビリーの母親の涙にジーンとしたけれども
えーっ‼︎
でも良かった、良かった。
今だとコロナの影響もあるけど、後悔のない様に会える時に と思った。
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