アメリカで暮らす中国からの移民ビリー。祖国で暮らす祖母に死期が迫り、本人には告知せず、偽の結婚式で親戚一同集うという家族の案に乗じて、久しぶりに中国に帰国する。
西洋と東洋の死の捉え方の違い。
告知を受けることは個人の権利であり、伝えないことは違法であるという西洋と、人は社会や家族の一部なのだから、家族の価値観が優先されるという東洋。
中国ならではの結婚式や弔いの文化も描いており、勉強になりつつ考えさせられました。
伝えるべきか、伝えないべきか。
お祝いの席だから笑顔でいたいけど、内心は悲しい。
異なる文化圏で暮らしながら、中国に集った親戚一同だからこそのそれぞれの葛藤が、静かに、でもはっきりと描かれていた。
医学の力・英知、その通りにたいていの物事は進むだろうけど、それより早く恐怖に死す場合もあるし、奇跡が起こる場合もある。
どうなるかわからない。だからこそ相手を想う、この瞬間を想う、とても沁みる作品でした。車窓越しのシーンで泣いた。
オークワフィナだから観た作品なのだけど、彼女の演技とても良かったです。真に迫っていた。
