ShotaOkumura

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコのShotaOkumuraのレビュー・感想・評価

4.0
冒頭から泣いてしまった…。
自分が住んでいる土地、土地が持つ記憶、僕は東京が地元ではないけれど、進む環境浄化、ジェントリフィケーションを10年くらい体感して、主人公2人が感じている"いやーな感じ"が妙に理解できて、とにかく切なかった。
本当は良い奴らなのに、互いに罵り合って"強さ"を誇張する黒人の若者達は、何年もかけて土地が高騰し、金持ちの新住民たちがやってきて街が"クソ化"し端っこに追いやられていった世帯のガキたちで、どこにも居場所がなくなった奴らをギャング達が包摂し、"黒人らしい黒人"として閉ざされていく。
主人公はそんな"クソさ"に心底うんざりしているし、クソ化した街もクソ化した人間も認めたくなかった。
本当は街も人間も色んな側面があり、自分の先祖はそんな閉ざされの中にいなかったはずだ。
最後はとにかく切ないけど、なんとも言えない勇気を貰えるような感じもある。
あと劇中とエンディングで流れる曲がめちゃくちゃいいです。
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