YYamada

嵐の中でのYYamadaのレビュー・感想・評価

嵐の中で(2018年製作の映画)
4.0
【タイム・パラドックス佳作選】

◆パラドックス発生の方法
〈タイム・スリップ〉
 →嵐の中で時空にズレが生じ、
  25年前の少年と交信

〈見処〉
本作のレビューチェックは
鑑賞後が望ましい。

①スペイン発、NETLIX独占!
 「掘り出し物」佳作!!
・『嵐の中で』(英語原題: 『Mirage』、 スペイン語原題: 『 Durante la tormenta』)は『ロスト・ボディ』のオリオル・パウロが監督、脚本を務めるミステリードラマ。
・舞台は1989年の嵐の夜。隣人男性が妻を殺害する現場を目撃した少年ニコは、男性から逃げようと外に飛び出し、車にはねられて死んでしまう。
・その25年後、看護師のベラは夫ダビドや幼い娘グロリアと一緒に、ダビドの友人アルトルの近所の家に引っ越してくる。そこはかつてニコが住んでいた家で、アルトルはベラたちに25年前の事件について話す。その日の深夜、嵐の中で時空にズレが生じ、ベラは古いテレビを通じて事件直前のニコと対面する。外へ行かないよう忠告してニコの命を救うベラだったが、翌朝目を覚ますと、彼女の人生はすっかり変わっていた…。(eiga.comより)
・本作は2018年にスペインで公開された後、グローバルでは、2019年3月にNETFLIXが配給。鑑賞者数が少ない作品ながら、タイム・パラドックス映画として、非常に完成度の高い作品である。

②「良いとこどり」作品
・サスペンス作品として、終盤に畳み掛ける脚本の良さは『ロストボディ』に、タイム・パラドックス映画としてのコンセプトは『オーロラの彼方に』+『バタフライ・エフェクト』。主人公ベラが家族愛のために奮闘する姿は『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』を彷彿とさせる。
・タイム・パラドックスの名作の良さを凝縮した本作。前記作品のファンの方には、ぜひ鑑賞いただきたい。

③結び…本作の見処は?
○: レビューチェック前に鑑賞して欲しい、ミステリー色が強いドラマ。終盤の伏線回収の納得感は、同じオリオル・パウロ監督の『ロスト・ボディ』を上回る出来。
○: NETFLIXによる大ヒット、スペイン製ドラマ『ペーパーハウス』の「教授」役、
アルヴァロ・モルテが出演。
▲:「なぜ、このようなことが起こったか?」と「25年間に起こった出来事」には、あまり触れられておらず。
▲: 中年男性・女性の配役が似通っていて、迷子になりそう。もう少し外見を変えた役者をキャスティングして欲しい。
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