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処刑人のmのレビュー・感想・評価

処刑人(1999年製作の映画)
4.0
厨二心をくすぐるねー!なんなんだこのスタイリッシュでオシャレな作品は!
一部でカルト的人気になっているのが分かるぞ。そして私はその信者になってしまった。テンションぶち上がる作品。

昔、CSで家事のBGMにと流し見していた時がある。当時は「処刑人だって。ダサいタイトル」と眼中になかったのだけど、ラストの法廷での処刑で「なんだ?!このカッケー作品は!!」と流し見を後悔していた。
今回ようやく観れた。もう最高。

コナー(ショーン・パトリック・フラナリーさん)とマーフィー(ノーマン・リーダスさん)のマクマナス兄弟は行きつけのバーでロシアン・マフィアとトラブルを起こし、正当防衛で殺してしまう。無罪放免となった兄弟は、その夜、神から“悪人を処刑せよ”と啓示を受ける。そんなストーリー。

クエンティン・タランティーノ監督作品『パルプ・フィクション』並のくだらなさとスタイリッシュさ。『パルプ・フィクション』が評価されるなら今作だってそれなりに好評価でもいいと思うよ。というか私は今作の方が好きかも笑

軽快なマクマナス兄弟の会話劇、頭が足りなさそうなふたりの可愛さ、美しく華麗なアクションシーン、そしてマクマナス兄弟のファッション。黒のPコートと薄い色のストレートジーンズ。こんなシンプルなのにそれがかっこいいってなんなの。Pコート欲しくなる。

神からの啓示を受けるシーンのチープさ、なんでそんな銃撃戦うまいのとか行き当たりばったりでしょ、とかいうツッコミどころ、そういうのがなんだかオシャレに見えてしまう作りになっている。カメラワークや音楽の使い方などがそうさせているのか分からないがとにかくカッケーんだ笑
マクマナス兄弟が美人だから?笑
とりあえず音楽はむちゃくちゃ良い。

そして、我らが先輩。ウィレム・デフォーさん笑
マクマナス兄弟を追うスメッカー刑事として出演しているが、ガイ・リッチー監督作品『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』のロバート・ダウニー・ジュニアさんが見せた女装より酷い娼婦姿を晒している笑
いや、もう、私もあの女装したウィレム・デフォーさんに舌入れキスされたいわ笑笑

スメッカー刑事が殺人事件を再現するシーンとマーフィーがコナーを助けるために屋上から便器投げるシーンが大好き。

ラストが秀逸。
悪人を処刑している人間たちがいることが世に知れ渡り、それについてどう考えるか記者が一般人に訊いていくシーンがある。
倫理観というものを置き去りにし、私たちにも問い掛けているような終わり方。
マクマナス兄弟が《見て見ぬふりをしていては駄目だ》と言って処刑を始めたのにマクマナス兄弟の行った行為に《ノーコメント》と言って走り去る人間が多い。とても皮肉が効いている。

あー、好き。

ストーリー : ★★★★★
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★★☆
メッセージ性 : ★★★☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆

cc/すべての“悪”を撃つべし!
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