まず服が可愛い。
クロズビー卿に「ブルックスブラザーズ?」とクスクスされた後、世界を救うにはドレスアップが必要と、ブラックカードを渡されるわけです。
スパイ映画には華やかなさ必要。
ジェームスボンドやキングズマンでの皆様方の小慣れたスーツの着こなしとは違う、
緊張感の伝わるセレクト(ポロシャツとかジャケットとか)が、彼のこのミッションへの意気込みや、この映画の007へのオマージュとしての方向性をも見せてくれているようにも思える。
慣れないながらも尊敬してるんです!的な。
そして、「名もなき男」とは、
その他大勢の一人であることを強調したり、007ではあまりないかな?と思う多くの味方兵が加勢するところは面白い。いつだってスパイはたった一人で世界を救いがちだけど、みんなの力でってのは面白い。
難解というより、時間が経てば分かってくる種明かしのような映画。
音楽も衣装も演出もすごく絶妙。
007にはなれなかったけど、
世界は救えたね。