お水

TENET テネットのお水のネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

運良く最速上映にてIMAXレーザー/GT初体験
正方形寸前のフルサイズが投影されて迫力は倍だった

音楽は不協和音1個だけでも引き込まれる

逆行ルールは簡単だけど応用がエグい
後半の爆発シーンは特にロマンを感じた

それでも理解度は50%無いくらいかも
絶対にまた行きます


9/20 2回目
買ったパンフレットをめくると必勝ガイド級の解説があるように見えたので、謎の意地で読まずに通常スクリーンで再鑑賞。

正直なところ音響が前回の20%くらいの迫力しか無かった。IMAXの凄さを思い知った。

冒頭からニールで涙が出る。哀愁がすごい。
炎のゴブレットのセドリックディゴリー役の時からカッコいい人だな、とは思っていた。
当時は俳優名なんて知らなかったけど、今では渋さと演技にも磨きが掛かって素晴らしい。

何度見ても回転ドアの赤青ネオンのカッコよさにゾクゾク

セイターの気持ち悪さは相変わらず
良し悪しはともかくケネスブラナーの本場のシェイクスピア感

愕然とした、キャサリンによる番狂わせキルは2回目で許した。むしろ気持ち良い。


1度観たので考える余裕があり、なんとか時間軸ごとの出来事を理解できた。

カーチェイス等におけるアルゴリズムの争奪戦が、見た感じ矛盾なく繰り広げられるところは流石のストーリーテリングだと思った。

珍しく気になったのは、クライマックスの戦争シーンにおける敵の見分け辛さ。
作戦伝達シーンにてチームが赤青テープの説明をしているので、監督に言わせれば
赤青が味方=それ以外の人間は敵
というロジックかも。説明の引き算が監督らしい。

ノーラン曰く『インセプション』の結末がグッドかバッドかは、コマで判断するのではなく、持ち主がコマから目を離し別の何かを見た時の表情で判断できるそうです。納得できます。

個人的な考えですが、『プレステージ』ではある登場人物の覚悟の強さを、突如場違いな"例のコイル"を登場させる事で、キャラクターからではなく劇中道具から引き立たせて表現していると解釈しました。

そういうのは大好きだけど、今回は展開を追う事に懸かっているし、そこまで深く考えなくても単純に映像表現として混乱する作りなのでややこしい。

2回目でも映像の情報が多すぎて、戦場の敵軍が回転ドア付近でしか確認できなかった。
『ダンケルク』の見えない敵を思い出した。ブルーレイが出たら一時停止するかも。

今回頭をフル回転させて観たため長くなりましたが、結論としては主要人物の視点を切り替えながら、今は周りが順行なのか逆行なのかを意識して観るのが一つの読解法だと思いました。

話が理解出来た瞬間、少し寂しさが残った。後はとっておいたパンフレットを読みたいです。エントロピーの減少はタイヤの摩擦運動をどう乱すのか理屈も知りたい。

今になって、劇場でノーラン映画を見るのは初めてだった事に気づきました。
良い体験でした。気が早いけど次回作も楽しみです。
お水

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