ぴんゆか

TENET テネットのぴんゆかのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

9月5日にどんな内容かも確認せずに海外の映画館にて視聴。
ノーランっぽいなと思い、視聴後に調べたらやはりノーランでした。日本でも公開されたらしいので考察を。

タイムスリップものとしてはNetflixでおなじみのDARKに近い。ただ、時間を逆戻りしながら過去で任務を行う、まるでビデオの巻き戻しのようなシーンはこれまでにない発想で面白いと感じた。
配役でいえば、スパイものの映画主役に黒人系の俳優は今まであまり抜擢されてこなかったように思うので、star wars同様世相を表しているなとも感じた。

内容としてはノーランファンならおなじみの、今どこ、これは誰?というような混乱を味わいながら見進めることができる。ただ、説明不足のまま先に進んでいるという声も見られたため、好みが分かれるところだといえる。

準主役のNeilが最後どこへ向かったのかについては少し前のシーンにヒントがある。主人公は世界破滅を謀る時限爆弾を解除したのは自分ではなかったといっていて、また当該シーンでは床に転がった兵士の死体、および死体のリュックに付けられた赤いキーホルダーが散見される。
最後のシーンでNeilは主人公と随分前から知り合いであると言っており、また振り返った際にリュックに赤いキーホルダーが付いていることが分かる。以上のことから、最初のオペラで主人公の命を救った人物がNeilであるだけでなく、時限爆弾を解除した人物も主人公と最後のシーンで別れた後に過去に戻ったNeilであったと分かる。
またこのNeilを雇ったのは未来の主人公であったことも示唆されており、未来の主人公がTenetを作り、過去の自分を使って任務を達成するためにNeilを雇ったと見られる。

個人的には主人公が美しいKatに出会って以降、横恋慕のように急に情で行動しはじめるあたりに陳腐さを感じ、ややガッカリしてしまったが、物語の構成としてはやはり至高、さすがでした。
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