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TENET テネットのhaluのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

最初に
脳が混乱しまくっているので推敲してないです。


ノーラン信者で、恐らく過去作の中でも群を抜いて難解だろうと構えていても一回ではとうてい理解できない。
逆行が物語ということで、最初がラストでラストが最初。そこから遡って伏線を貼ってくる系だろうとわかっていても脳がパニックになるほどややこしい。
というのもパラレルワールドは描写せずに、名も無き男の順行とともに視聴者も同じ時系列を観ているので、始終過去と未来の事象が混在しまくっており、「こいつは過去か未来かどっちからだな」というやつが画面内に何人も慌ただしくでてくるので、とにかく組み立てられないのである。

ただ、序盤に監督から「理解しようとしないで。感じるのよ」と言ってくれたおかげで、オスロの中での肉弾戦で敵側の奇妙な動きが終盤に逆行VS順行だと映像で判明するシーンなどの映像の面白さは妙に癖になる。挟撃作戦での逆行と順行の協力攻撃も今のよくわかんなかったけどカッケー!と感じさせてくれるテクニックはさすがといわざるを得ないシーンも多々ある。むしろそういうものを見つけるのが今作の最大の楽しみのひとつなんでしょうね……。

未来から遡るニールと既存のエントロピーに沿って前進する名も無き男が交差するところが最大のカタルシスであり、これから組織を設立させ"ニール"に出会いにいく名も無き男と、内側から鉄格子の鍵を開け名も無き男を庇って死に行くニール。恐らく作中になんの繋がりもなかったっぽいけど、ニールがマックス説(キャットの息子)は凄くノーランぽいので推したい😂「息子を作ったことが私の最大の過ち」というセイターのセリフに二重の意味が重なるな、とかなんとか……。
"記録"を知ってるニールがひたすら己のテネットの為に奔走し続けるのは王道にして燃える展開でした。

インセプションでやり残したこととインターステラーで新しい可能性が開けたノーランが己の欲望のままに好き放題撮った映画だなって伝わってきて、その嗜好丸出しのパワーがめちゃくちゃ良かったです。
1回目でまるで理解できない難解過ぎる作品を映画として「良作」と言っていいのかわからない…と困惑しますが、面白かったかと聞かれたら「あと4回観ないと判断できないけどめちゃくちゃ面白い」って感じです。

まだ全然よくわかってないのであと数回は観ないとなんとも言えないんですけど、序盤の名も無き男が自殺カプセルを飲んで死ぬのは、映画TENETの順行後の名も無き男が逆行で到達する結果ってこと? ほんとにただの鎮静剤で歯はインプラント??
また終盤青チームとして画面に映って動くニールは彼視点の順行通りではなく何度も繰り返し逆行してるという解釈?

【わかってることメモ】
・序盤のウクライナ・キエフのオペラハウスで「9個目のアルゴリズム」を回収、オレンジの紐の男(ニール/逆行)によって助けられる。
・9個目のアルゴリズムはCAIの手によって北欧→エストニアへ移送。
・回転装置は青の部屋(逆行)と赤の部屋(順行)の一対。青の部屋から逆行状態で外に出ると酸素が供給できないのでマスクが必須。逆行と順行の同時存在は可能。
・過去の自分が未来の自分を認識するとパラドックスが起きて戻れなくなる。
・また青と赤の部屋から外へ出る際、確認窓(対の部屋)に自分が映ってないまま移動しても戻れなくなる。(事象の開始と終わりの点が一緒のはずなのでパラドックスが起こる)
・エントロピーとは方向性のある現象のこと(人間は必ず歳を取る、熱は高いものから低いものに流れて行くなど)なにもしないと常に増え続ける。
・エントロピーの減少によって起こる逆行は全ての事象が逆になるが、主観だと自身の行動主観のみ順行。
・逆行している銃弾に撃たれるとまず助からない。
・挟撃とは:AがB→C地点へ体験し終えた後、C→B地点へ逆行し挟み撃ちにすること。しかし一度起きたことは絶対に変えられない。(なぜならB→C地点を体験するにはC→B地点への逆行の干渉が不可欠だから)
・セイターの目的は人類滅亡。気象変動によって荒廃した未来の地球に見切りをつけ、自分も癌で死ぬので全員道連れにして心中。(祖父を殺しても孫は死なない理論と矛盾するような…?要考察)
・黒幕の目的は人類を救うこと。


【時系列まとめ(間違ってる可能性:大)】
※まるまるストーリーネタバレ&思考整理するため。間違ってたら教えてください。

α:順行
β:逆行
βα:過去世界にて逆行行動を終え順行状態に至ったβ

【ソ連時代】
①ソ連の核実験失敗によってストルスク12という街にプルトニウムが落下。死が約束されているプルトニウム捜索を買って出る青年セイター。プルトニウム捜索中に未来の科学者によって過去に転送された9分割されたアルゴリズムのうち1つを見つける。(もしくは未来から意図的に送られたTENET計画書の可能性?)プルトニウム捜索の副作用によって末期の膵臓がんを運命づけられる。

【ソ連崩壊後】
②天才贋作師アレポと恋に落ちるセイターの妻キャット(不倫なのか結婚前なのかは不明)。本物と見紛うゴヤの贋作Aを手に入れるもキャットは贋作だとは知らない。
③画商キャットが出品したゴヤ(贋作)を夫であるセイターが600万ドルで落札。
④キャットとセイターの夫婦仲は最悪に。キャットを束縛するため、贋作をネタにキャットを脅迫。

※※※【運命の14日:ベトナムのクルーズ船】
⑤自由を奪われたキャットは再びセイターを愛しようと決意するも、息子を盾に脅迫され激高。息子を連れて船から脱出するも船へ戻る。そこで自由に海へ飛び込むセイターの愛人(実際はキャットβ)
  【運命の14日:TENET本編】
⑥ロシアに潜入しているorスパイ状態である重要人物を救出する任務につく名も無き男α。任務中にアルゴリズム214(9分割されたアルゴリズムの最後の1つ)を入手。撃たれかけるもオレンジの紐の男(ニールβ)に助けられる。

⑦ ⑥での作戦が諜報員選抜のための試験だったことが発覚。キーワードだけ教えられ、何をするのかわからないまま作戦へと投入される。ヒントからたどり着いた先で「未来からの干渉」により「逆行という研究中の謎の現象」を使って「WW3を防げ」という目的を得る。
⑧未来からのヒントの物質「逆行する弾丸」がインドで製造されていることを突き止め、インドの武器商人プリヤと接触。”弾丸”はロシアの武器商人セイターから流れていることを知る。
⑨セイターと接触するためにMI6と繋がりを持つクロズビー卿の協力を得てセイターの妻キャットと接触。キャットの協力を得るため、ゴヤの贋作を盗むことに。
⑩キャットの証言から恐らくタックスヘイブン地域であるオスロ空港内にある倉庫へ相棒のニールβαと共に侵入。謎の襲撃者2名(名も無き男β vs 名も無き男αと名も無き男βα vs ニールβα)と交戦。ゴヤの贋作奪取作戦は失敗。
⑪ ⑩での失敗を伏せてキャットの協力を得、セイターβαと接触。
⑫(多分)CIAが移送中のプルトニウム214を奪還することを試みるもセイターβαによって横取り、セイターを裏切ったキャットが逆行弾によって撃たれる。

【運命の14日以前:名も無き男αが初めて過去へ逆行】
⑬キャットを諦めきれない名も無き男α。キャットを救うつじつま合わせのために⑩の時間軸へと逆行。
⑭キャットを移動中にジェットエンジンに吹き飛ばされ⑩のβ状態に。自身とニールと交戦→βαとなり意識を失うもニールβαによって回収。
【運命の14日】
⑮ ⑤〜⑥と同時進行。TENETの逆行:青チーム&順行:赤チームの挟撃作戦vsセイターの組織によるアルゴリズム争奪戦。赤チームが進攻時には青チームの作戦は終わっているのでアルゴリズムへの道が開けているはずが作戦は失敗。絶体絶命に思われたところでオレンジの紐の男:ニールβによって助けられるもニールβは名も無き男αを庇って死亡。

【その後の未来】
⑯名も無き男αがTENET組織を設立。彼が全ての黒幕。
⑰とある研究者がアルゴリズムを発明。しかし世界滅亡への道具となることを恐れて分解:過去へ隠し自殺。

最後の方は適当ですが自分用メモなので……。
はやく2回目観に行きたいです。
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