おもしぇー。考えるな、とか言われても既にわからんけど、おもしぇー。
導入から時間が逆転したらどうしようと心配になり、その後もその恐怖におののき、気がついたら終盤にさしかかっていた。
これが面白くなくて何というのか。論理的な批評はいらないほどだ(というかできない)。
こんな話を思いついて、本物の飛行機も使って映画化できるノーラン監督って、とことん幸せものだ。そして、それを劇場で見られる我々も幸せだ。
細かいツッコミは言うな、ともかく見ろ、という力技。でも面白い。
イギリスに、フランスに、イタリアにエストニアにインドはムンバイと、ロケ地も『007』シリーズも真っ青の豊富さと豪華さだ。アクションしかり。
敵役もイギリスの至宝ケネス・ブラナー、予告で『ナイル殺人事件』のポワロ役を見たばかりで、そのブラナーのような大物まで出演するとは、なんという贅沢。
また、人の解説などで何度でも解釈と反芻ができるという豊かな映画体験が可能な、優れた映画だ。