賛否は分かれると思います。分かれるからこそのいい映画だと思いました。
時間の順行と逆行を同じ画面の中に収めるという前代未聞のチャレンジングな内容。普段何気なく生きている時間、感じている時間軸について疑念が湧く。過去ありきの未来なのか、未来ありきの過去なのか。
他の方も書かれている通り、内容は複雑でルールだけでも正直よくわからないですが、順行と逆行の共存する戦闘シーンはアクションシーンと言うよりか深い哲学的メッセージが含有された映画史に残る挑戦として必見だと思います。
不可変な過去と未来の接点である今を変えるしかなく、勇気を持って死に物狂いで今を戦い、望む過去も未来に変えて行こうというメッセージが心に染みました。
これだけ深遠なテーマなのに上物のストーリーは、敵の女房に惚れて手を差し伸べる割とチープなものを選定したのは、少しでも観やすくするための工夫なのかなぁと思いました。
