面白いかどうかは別として、ノーランなりのThis is meだと受け取りました
この映画自体がノーランのTENETすなわち"信条"なのかもしれない
逆行ってのはノーランの映画スタイルそのものだし、メメントのセルフオマージュ的なとこもあるんでしょ？
CGより実物破壊！！フィルム撮影万歳！！
そして辛気臭い映画の流れを作り出したのは〜？俺〜！！俺が黒幕〜！！！
少し古臭いSFサスペンス、スリラーのような味が好き
ちょっと意外なまでに説明の時間をかけずポンポン進めていく序盤も個人的には好印象
おかげで超説明不足だけどね
なんのことやら分からんまま加速させていく、前へ前へと進んでいくってのは、起こったことは起こったこととして割り切っていかなければというTENETとして悪役に相対していると考えられなくもない
だからこそ後半燃えるってのもあるわ
実はずーっと一本道なんだぜというね
主人公達が冗談っぽい軽口叩くことがノーランの他の作品より多い気がしたんだけど気のせいかな
その軽口が全く面白くないところは一周回って愛嬌
慣れないことするもんじゃないよ
相変わらず見せ場用の見せ場で尺長くしてて呆れるんだけど、今作に関してはノーランのTENETなので許したる
うわーなんだこれスゲー見たことねえおもしれーと思わせてくれるとこが偉い
どっかで見たことあるような映像のどっかで見たことあるような物語を大して面白くもないエピソードで嵩増ししたインターステラーがかなり嫌いな僕的には今回のテネット最高でしたね
時間の逆行自体はドクターストレンジとかでもやってた気がしますが、それを大々的にやっちゃう奴
ノーラン
広告でも見かけるビル復活シーンとか話上要らん描写だけど、ルールを理解する上では割と分かりやすい表現ではある
逆行を試みた物自体の持つ時間は巡行ってのも、回転扉を使っているので直感的で分かりやすい
また毎度おなじみ難解だなんだと騒がれていますがそれなりに分かりやすく設計はしてある
てかそもそもいつも難解じゃないし、毎度毎度分かりにくいのは話が難しいんじゃなくて脚本が悪いんだよ！！！客に分かるように説明しろよ！！
クライマックスは状況の飲めなさ含めて何が何だか分からない入り乱れた映像ですが、スゲーのは確かなので面白いですし、むしろ何が起こってるのか分かんない方が楽しめるかも
ノーランは白兵戦になるとショボくなりがちだけど、今作は面白さ凝縮の美味しい白兵戦だった
現実離れした何かを見せてくれるから映画は楽しく、そこに立ち戻ることを意識したことは素晴らしいと思う
時間は一方通行で日々技術は進歩していくけど、招く思考と待つ未来が良いとも限らない、という話を、フィルム主義、実物主義で押し通す男が映画館で絶対公開しろと強情を張ったというそれだけで胸熱ですよ
おかげで大赤字になりそうなため、次作以降ワーナーが好きにやらせてくれるほどお金出してくれるのかが怪しいらしいですが
純粋な映画人クリストファー・ノーランの信条を具現化した映画ってことだ
今作ではイマイチ良さを発揮できていないワシントンですが、主人公が味気なさすぎるってのはまあこの話にはある意味合ってんのかもしれない
ケネス・ブラナーの悪役っぷりは見てて気持ちよかったですが、奥さん役の方が人間離れし過ぎた体型でビビる
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2の黄金の女王様の人なんだな
ロバート・パティンソンは早くバットマンの姿見せてくれ
アレ超おもろそうなんじゃ
残念ながらキャラ立ちはあんま上手くできてませんでした
やっぱインセプションのアイツらぐらいおっちょこちょいじゃないとダメなんだな
面白いかどうは別として、と言いましたが、面白かったよ、うん
特に後半の畳み掛け
いつも通り気持ちで持ってくクライマックスもやっぱ熱いよね
熱と冷が逆転するってのもあったなそういえば
アカン、インセプション観たくなってきちゃった
