劇場公開時以来2回目。こんなに目まぐるしくスピーディだったっけ？こりゃ初見はわけわかんねーわ！と笑った。相変わらずロバート・パティンソン映画で、ロバート・パティンソンによるロバート・パティンソンのための映画だったけど、2回目となるとわかった上で色々観察して見れて面白い。考えれば考えるほど色々掘れる要素があり、そういうところにそそられる映画でもあるけど、やっぱ表面上は大仰かつシンプルな話だなとも思って掴みどころがありそうでない。
タイムトラベル的な部分がちょっと違うけど、物理学系SFとして見ると、この間見たばかりなのもあって「メッセージ」を思い出した。未来の、これから起きることを既に知っている状態でその行動を取らねばならぬという部分が同系統に思える。「テネット」ははっきりとわかってるわけではないけど、自由意志の存在とか、既に結末を知った上で生きねばならぬ葛藤とか、それをダイレクトに感情に響くようオチに持ってくる構成とか。もし自分が同じ立場だったらと想像して二重に感情が揺り動かされるので、凄く好き。
アンドレイがキャサリンとベトナムの船上で邂逅するシーンは、アンドレイは現在のアンドレイだけどキャサリンは過去のキャサリンであると思って接してるところに齟齬はないか？と気になった。その後のキャサリンを、新たな未来はないことを知ってるわけで。その齟齬は、自分にとっての未来ならば変えられると思う、自由意志云々の思想の違いを見せてるのかな。
過去へ戻るけど過去を変えるわけじゃなくて既に起きたこととして未来の軸で過去に戻って行動するってのがあるあるなようで新しい。
冒頭の拷問シーンは何度見ても「ストーカー」を思い出してしまう。でもどう考えても意図がわからん笑。
【1回目】2020/9/20劇場
