やまひろ

TENET テネットのやまひろのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.5
『無知こそが武器』

2020年公開、クリストファー・ノーラン監督・脚本・製作によるSF映画


コロナの影響で今年公開予定の大作映画が次々と来年以降に延期される中、よくぞ公開してくれた本作品。ノーラン監督の映画館での上映にかける思いは相当なものだ。

ノーラン監督の大ファンの私は、公開日をどれほど待ったことか!
リバイバル上映(ダークナイト、ダンケルク、インセプション、インターステラー)を全て鑑賞し、今作『TENET』を公開初日に観に行った!

劇中で『無知こそが武器』というセリフが何度か出てくるが、この映画は無知では無理だw
初見で理解出来る人はいないだろう。絶対ムリ。

「考えるな、感じろ」とも言ってますが、いやいや、もっと理解したい!納得がしたい!

ノーラン監督の十八番「時間」をテーマにした作品の究極ともいう今作
今までのタイムトラベルともタイムループとも全く違ったアプローチで「時間」を取り扱っている。

時間を逆行する。

過去に戻っているが、戻るためには逆行する時間を同じだけ進まなければならない(文字にすると矛盾)

もう何がなんだかわからない。


名もなき男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が雰囲気あって、すげーよかった!
ニール(ロバート・パティンソン)そこが裏主人公、その役割に気づいた時の衝撃よ!


この作品はとてつもなく難解で、理解しようとすればするほど疑問が湧いて来る。
今までの作品はまだギリギリ理解できて、内容を話せるけど、「TENET」は無理だわ。何をどう話せばいいのかわからない。

完全に一般受けする映画ではないし、観る人によってはクソ評価をする人がいるかもしれない。
いつも賛否両論だけど、今回は否が多いかもしれないと感じた。

ここまで観客に不親切な映画も珍しいよ。。。説明が少ないし、あっても理解できない。そんな中ストーリーはどんどん進んで置いてけぼりになる。
ノーラン作品では今に始まったことではないが、今作は過去作が小さく見えるほどの難解さだ。


とはいえ、中毒性はあるので何度も観たいと私は思ってしまう。。。本作は名作か迷作か。はたして。。。
やまひろ

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