mizuki

TENET テネットのmizukiのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

IMAXで鑑賞。
監督のエゴの強さは少し気になったが、緻密な設定は圧巻だった。何度もみたいという声が多いが、私は劇場でみるのは一回で十分。

逆行しているひとを通常の時間の流れの中で見た時に、エントロピーの増減まで反対という設定は面白いと思った。また、ひたすら主人公が過ごした時間を時系列に従っていくというのは、そこだけは単純明快で、面白かったと思う。回想はなく、未来を変えたいと思った時点から折り返していく。ワンカットではないけど、なんとなくそんな雰囲気があった。映画を見る者の視点ではなく主人公視点で、主人公のペースで過去の場面を遡るため、伏線回収は難しい。

それ以外の設定はこれまでにもどこかで見たことがあるようなものが多かったように思う。

時間のベクトルが反対の人物が同じ瞬間を共有するとか。第三次世界大戦を起こさせないようにするという設定も、どこかエヴァンゲリオンに似ている気がした。緻密に練る方向性は、自分の好みとは違っていたように思う。もっと違うところに深みがあったら、自分好みだった。

話の内容よりも、サウンドトラックとアクションシーンを評価したい。低音が丁度良く効いており、感情を掻き立てるような、本当に良くできたサウンドトラックだったと思う。

私にとっては、場面にぴったりの音楽と迫力のあるアクションシーンを楽しむ「アクションムービー」として、とても面白い映画だったと思う。IMAXで鑑賞すべき映画である。
mizuki

mizuki