ベンジャミンサムナー

BLACKFOXのベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

BLACKFOX(2019年製作の映画)
2.0
主人公律花が、祖父と父がそれぞれ示す″生き方″の間で葛藤し、自分が進む″道″を見つける。

…というのが本作の主軸だが、その二つの生き方というものがどちらもフワッとしててドラマにのめり込めない。
祖父は「忍は請け負う任務によっては人を殺めることもある」と言ってるが、あんな近未来的な世界観で忍に殺しを依頼するような輩がいるのか?
律花も「そんなの大昔のことでしょ」と反論してるのに祖父はそれに答えないし。
父の研究がどういう風に世間のためになってるかも分からないし、あのアニマルドローンなるものを軍事転用すればどうスゴいのかも分からない。というか朧(犬)の存在意義が皆無。

律花は幼少の頃から祖父に忍者としての技術を叩き込まれてるのに、祖父と父が目の前で殺させるのをただ見てるだけなのもかなり不自然。

プロローグが2回立て続けにくるまどろっこしい語り口もどうにかならなかったのか。

アクション演出も月並み。律花は忍だが扱う忍具のバリエーションは少ないし、ミアのサイキックは自身を浮かせたり手から電撃のようなビームを出すだけという安直ぶり。

そもそも何でモチーフが狐なの?

律花に膨れっ面させてみたり(`~´)、メリッサの目にグルグル線入れてみたり(@△@;)、
あらゆる要素が薄っぺらい記号でしかない。