ポレポレ

柄本家のゴドーのポレポレのレビュー・感想・評価

柄本家のゴドー(2018年製作の映画)
3.0
Amazon Prime Videoで鑑賞。

俳優の柄本佑・柄本時生兄弟による演劇ユニット「ET×2」。彼らは2014年にサミュエル・ベケットの戯曲『ゴドーを待ちながら』に挑戦した。本作は2017年1月の公演に向けて、父で俳優の柄本明を演出に迎えて稽古に励む様子を撮影したドキュメンタリー映画。

俳優として大先輩の父の演出やダメ出しは時に厳しいが、それを受けた兄弟の演技がよりよくなっていることが素人目にも判る。難解な戯曲に挑み、「親父はちょっと怖い」と言いつつも楽しげに稽古する兄弟の様子が見ていて気持ちがいい。
柄本明のインタビューで、自身が2000年に『ゴドー』に出演した際の思い出として、「(以前に戯曲を読んだ時は)解らなくちゃいけないと思っていた、だから解らなかった。改めて読んでみたら、“解らない”ということが解った」と語ったことが印象的だった。『ゴドー』だけでなく、難解だとされる文学や芸術作品の鑑賞にあたり遍く当て嵌まることではないかと思う。
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