門倉カド

ひとよの門倉カドのレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
2.5
答えのない問い。豪華キャストで問う、家族としての在り方。

【賛否両論チェック】
賛:家族としての正しい選択の在り方を、壊れてしまった家族の葛藤を通して生々しく赤裸々に描いていくので、観ている者の胸に否応なく響いてくる。
否:暴力描写や性描写が多いので、苦手な人には向かない。

 片や子供達のためを想う一心で、暴力を振るう父を殺害し、15年間再会を待ちわびていた母。片や暴力からは解放されたものの、厳しい差別と嫌がらせにさらされ、人生が狂ってしまった子供達。15年という歳月が「家族として何が正しいことなのか」という答えの出ない問いを、観る者の胸に否応なく突きつけてきます。
 キャストも非常に豪華です。演者さん達が迫真の演技で観せる、壊れてしまった家族がぶつかり合いながらもがき続けていく姿が、非常に生々しくて痛々しく感じられます。
 子供に暴力を振るうシーンや、ラブシーンなんかも結構あるので、観る人やシチュエーションは選んで然りだと思いますが、家族という1番身近で1番難しい存在を赤裸々に描いた作品ですので、是非チェックしてみて下さい。
門倉カド

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