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オペラ座 血の喝采 完全版のクリームのレビュー・感想・評価

オペラ座 血の喝采 完全版(1988年製作の映画)
3.9
サービス精神旺盛なアルジェント監督の惨殺サスペンス。カラスで始まるのだが、とても愛らしく撮しています。カラスって結構可愛い。犯人の予想は何となく付くけど、何故?が解らず引き込まれ、思いきりの良い惨殺にワクワク。ジャケのシーンもちゃんと出て来ます。色々問題点はあるけれど、それも過剰なサービスと受け取りました。楽しかったです。アルジェント監督、癖になる。

不幸を招くといわれる舞台劇『マクベス』。主演女優の事故により、急遽、主役に大抜擢された新人のベティは、不安と緊張の中、初舞台が大成功します。そんな彼女の姿を執拗に追い続ける謎の視線。その視線は、ベティに接近し、強制的に惨劇の目撃者へとするのでした。



ネタバレ↓



助監督の男と楽しんだベティを縛り上げ、例の目を閉じたら瞼に突き刺さる針のテープを張り付け、助監督が惨殺されるのを見せます。その後、犯人はロープを切って消え、ベティは警察に連絡せず逃走。
犯人は、ベティの衣装をズタズタにし、カラスが騒いだので、何匹か殺した。
そして、衣装を修理する女性の元にやって来たベティ。最初と同じ状態で、彼女の死ぬ所を見せます。ベティ逃走。
刑事のアランに説明し、部下が警備に行く。あっさり彼を中に入れ、マネージャーのミラにも来てもらいます。
ミラは、下で刑事に会ったと言う。ブザーが鳴り、ミラが鍵穴から外を覗くと銃で目を撃ち抜かれた。 家に入れたのは本当の警察官で既に死んでいた。
同じアパートの少女が通気孔から、ベティを逃がしてくれました。
その後、公演中に多数のカラスが檻から放たれ、犯人アランの目玉を抉る。
ベティの楽屋にやって来たアラン。彼は 若い頃、ベティの母(有名なオペラ歌手)に調教され、残酷なゲームを教えらたと言う。 アランは楽屋に火をつけて焼死。 ベティは助けられた。
その後、ベティはマーク(プロデューサー)の別荘へ。実は、マネキンだったと言う死体。再び、ベティに襲いかかるアラン。助けようとしたマークは殺され、ベティは、助かった。

惨殺描写は相変わらず、躊躇なしで素晴らしい。カラスが集団で犯人に復讐する習性をキチンと伏線回収。カラスちゃん、犯人の目玉を引っ張り出し、振り回し、召し上がる。喰うな!
しかし、時折、映し出される脳ミソの意味は解らず、犯人とベティの母との関係や犯人の言う所の母に調教されたシーンは解らず終い。これらは残念だった。
ラストも無理矢理、マネキンって…。あの火事から逃げられる訳もなく「?」だったけど、あの後もう1人惨殺を観せたかったのかと思った。
まあ、楽しかったです。
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