ぐりんでる

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのぐりんでるのレビュー・感想・評価

4.0
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世界的ベストセラー小説「デダリュス」。その最終作の翻訳にあたり、内容の漏洩防止のために一つの館に集められた各国の翻訳家たち。
外界から遮断された絶対的監視状態の中、その一切を取り仕切る編集社のボスのもとに、内容の公開を脅迫のネタにした金銭要求のメールが届く…
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お〜面白かった🤓🎀👟⚽️🛹
地味な事件ではあるけど、そこはなかなかスタイリッシュな見せ方だったり、閉鎖空間での疑い合いから生じる妙な緊張感、散りばめた三つの時系列で全貌をぼかす構成で、先の展開がどうなってしまうのかと気になり引き込まれました🤤

中盤以降は、畳みかけるような二転三転する展開に見事にごろごろと転がされたので楽しかったです🙂🙃🤤

ネタバレになってしまうのであまり多くを語ることはできないけど、
読者、編集社、翻訳家その他もいろいろ、一つの本は作家一人だけでは偉大な作品にはなりえない、いろんな役割を担う人がいて崇高な創作物へと昇華されていく。
原点の作家は最高峰だろうけど、その栄光の影で創作物を支える人たちの気持ちや葛藤や欲やらいろんな想いが垣間見れるところも、ほんのり琴線を撫でられる感じがありました。

そんな言語のプロフェッショナル、チーム翻訳家ならではの言語を活かした翻弄など面白かったし、電車のあたりは楽しそうでなによりだった

新しいなと思ったのは名探○コナン的な解き明かす側の人間がいなかったことと主人公的なポジションの人間がいないため登場人物全員が容疑者となり得る状況がなかなかに斬新🤓

と思ったけど、よくよく振り返ったら○探偵コナンの映画以外、ミステリーってそんな見てなかったようで斬新なのかどうか真相はわからないのであった……


真実は、いつも3つ!4つ!!くらい。

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