リーアム兄さん

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのリーアム兄さんのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

【好きなセリフ】
ジョルジュ「物語はすべてを圧倒して私たちの心の中で永遠に生き続ける。」

ミステリー小説の超大作「デダリュス」の最終刊が完成。その出版権利を獲得した出版社オーナーのエリック(ランベール・ウィルソン)は「デダリュス」の全世界同時発売をすべく、世界中から9人の翻訳家を集める。「デダリュス」は世界中からの注目度が高いため、販売前の流出を防ぐべくエリックは翻訳家たちのスマホを回収するとともに、外界から遮断された洋館の地下施設へ隔離し、1日20ページずつしか翻訳させないという徹底した管理を行う。しかし、厳重な管理下にあったにも関わらず、「デダリュス」の内容がネット上にアップされるという事件が起こる。エリックは犯人探しにやっきになるが、そこにはエリックの裏の顔も隠されていた。

ミステリー小説の翻訳をテーマにした閉鎖空間でのサスペンス映画。
9人の翻訳家と出版社オーナーのエリック、エリックのお手伝い、そして「デダリュス」の原作者であるジョルジュと多数の主要キャラクターが登場する。
それぞれに個性的な設定が与えられているものの、多すぎるあまり映画の中ではすべてを生かしきることができておらず、すべて中途半端に終わってしまった印象。

地下施設という閉鎖空間であるにも関わらず、翻訳家たちもそこまで大きなパニックを起こすことなく、のんびりと時間が過ぎていく。
流出が発覚したあとの犯人探しも少しハラハラ感はかける。

映画を見ているうちに点と点が繋がり、全体像がわかってくる構成になってはいるのにどこか物足りないまま終わってしまい、もったいなかった。

オルガ・キュリエンコ好きなんだけど、毎回あっけなくフェードアウトしちゃうんだよなぁ…