ゆう

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

誰がどうやって何のために?と考えながら、次第に謎が明かされていくのがとても面白かった。

9人の翻訳家が個性的だったし、会話も文学的だった。
9人の中の主婦の人が才能や家族について悩み苦しむ様子はつらかった。
書いていた小説を燃やされるシーンは許せない。

後半のスリリングな展開、多言語で作戦を考えるシーンはドキドキした。
色んな言語を理解してるって素敵だし世界が広がるだろうな…

アングストロームをどんどん追い詰めて全て真実が分かった時はスカッとした。
そしてもう一度始めから見直したくなるし、見直すと登場人物の目線とかなるほど〜!となるシーンがたくさんあった。

文学とそれを扱う人達に対する愛情と尊敬を大切にすること
「自分のものは自分で守れ」
「ページを開けば世界があふれ出す」
「風が吹いた 生きることを試みるべきだ」
好きな台詞がたくさんあったし、しっかりしたミステリーだった。
見終わった後本が読みたくなる。


「泣くんじゃない、また来年会える」
ラストの切なさも好き。
ゆう

ゆう