この翻訳は不可能に近い
フランス発のミステリーとサスペンスが上手く調合されたリッチな作品。サスペンスはちょっと弱いが、ミステリーは極上。真夜中に観るミステリー映画ほどマッチしているものはありません。
ミステリー×サスペンスということは、どんでん返しがある証拠。なので前情報無しで観てもらいたいため内容には触れませんが、ちょうどいいどんでん返し。度肝を抜くほど強いものではありませんが、決して弱くもない。当然のように騙されました。
ですが、犯人が分かってからの展開はインパクトが少し薄い。あと一つぐらい山場があのシークエンスの前後にあれば、まとまりが良くなったと思います。一方、前半はマイナスポイントが見つからないほど引き込まれました。
ミステリー小説の翻訳家って本当に縛りありそうで大変そう。この場に日本人が居ないということは日本で「デダリュス」は売れなかったというわけか。巻き込まれなくて良かった。
2024.3.31 初鑑賞