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TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」のERIのレビュー・感想・評価

4.3
山田孝之さんはとても魅力的な人だ。

牧有太さんが撮る山田孝之さんの30才から35歳までの5年間の記録。何かわたしもやりたいことをやりたくなる、そんなドキュメンタリーだった。映画はおそらく2時間ぐらいのもんだけど、私はNetflixで配信された270分のものを見た。

30歳、ウシジマくんの撮影からプロデューサー業をやりたいといって映画「デイ・アンド・ナイト」のオリジナル映画を完成させるまでの彼はとても弱くてもろくて、それでもタフで力強い人だった。何より自分の身に起きたことに落ち込み、立ち止まり、奮起する姿はカッコ悪いところもあって、それがとても「かっこいいなぁ」と思ってみていた。

確実に彼らの世代で切り開いた道というのはあって、その道を次の世代が歩いてきていることも含め、彼はその中心人物の一人だと強く思う。そしてその前を、安藤政信さんらが歩いていて、彼と作った「デイ・アンド・ナイト」は二人ともかっこよくて、言葉じゃない何かの交換を少しだけ見せてもらえたみたいで得した気分だった。プロデューサー業をしている中で俳優という職業を客観的にみて、安藤くんの芝居で涙をこぼす姿はとても胸を打つ。凄いなぁ映画作りって。すごいなぁ俳優って。

20代はボロボロだったけど、30代楽しいといって日本の映画界を駆け巡る彼をこれからも観ていきたいと思ったし、面白いことをしている人がいるのは同世代としてもとても勇気がわく。

「デイ・アンド・ナイト」を観るのをとっておいてよかった。近いうちに大切に鑑賞したい。
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