牛丼狂

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼の牛丼狂のレビュー・感想・評価

1.0
中田秀夫監督というと『リング』『仄暗い水の底から』とジャパニーズホラーの巨匠というイメージであったが、近年の監督作品を見るにどうしたのだろうと疑いの目があった。今作を見てその疑いは確信に変わった。
冒頭の結婚式シーンの演出や演技、カメラワークからして瞬間消費される邦画だというイメージを強く抱く。そしてそれは陳腐なストーリーと共に最後までぬぐいきることができなかった。
主人公の家庭環境、恋愛、友人関係、囚われの殺人鬼の家庭環境、そして最大のミステリーと描かれている要素が多くてそのすべてが浅はかである。たとえば恋愛においてあの2人の愛がまったく見えないので、最後のキスシーンでなにも感じることがなかった。たんなる出来事を描いているに過ぎなかった。乃木坂46の白石麻衣のキスシーンということ以外に価値はない。2人の出逢いもあまりに雑だ。描く必要があったのだろうか。
全体的に説明過多だ。画面を見ればわかることをいちいち、テロップやセリフで補填する。
エンドロールのクレジットが読みにくいのもムカついた。king gnuの主題歌が安っぽく聞こえた。曲そのものは価値があると思うので、タイアップを選ぶべきだと思う。
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