実話ベースのサスペンス。
派手な盛り上がりは無いけれど、実話だからこそだと思います。
狡猾な犯人を追い詰めるため、奮闘する刑事。その妻との関係も事件捜査がうまくいかないと、行き詰まってしまいます。まっすぐというか、相当真面目なんでしょう。
北欧独特な雰囲気を醸しつつ、淡々としたペースで物語は進みます。
第二次大戦後はナチスに協力したものが裁かれる事があちらこちらであったと聞きます。
どうやら、この警察関係の人たちも無関係ではなかった模様です。
正義とは何か。作中で逮捕された強盗犯がいう言葉。その言葉は刑事の心をぐさっと刺すのです。
黒幕ニールセンの狡猾だけれども人を魅了する姿はまるで熟練の詐欺師。魅力的過ぎますね。
こういった犯罪を犯す人はどこか魅力的なのかもしれません。自信たっぷりで、目が離せない。
じんわりとハラハラさせる静かな作品です。
ラスト、実際のモデルになった人達の写真とその後が出てきます。
ラストまで鑑賞するのが良いです。